
時給200円だった、QC検定の解説動画
5年ほど前、QC検定の解説動画をYouTubeで公開しました。内容を考え、資料を作り、収録し、編集する。動画づくりは想像以上に手間がかかります。当時の収入を制作時間で割ってみると、時給はわずか200円でした。
ところがこの動画は、今もQC検定の前、3月と9月になると多くの学習者に見られています。改めて概算すると、合計で時給1000円くらいにはなっていそうです。それ以上に大きいのは、当時作ったものが今も誰かの勉強を助けているという点です。これは制作した時点では実感できなかった価値でした。
フロー型とストック型の違い
フロー型のビジネスは、商品を売ったり仕事をしたりするたびに、その都度売り上げが生まれる形です。物品販売や単発の企業研修、技術相談がこれにあたり、La quaLab で行っている企業向けの講習や技術相談もフロー型です。
一方、ストック型のビジネスは、継続的な契約によって収入を積み上げていく形です。動画や音楽の配信サービスなどのサブスクリプションが代表例です。教材や動画のように、一度作ったものが繰り返し購入・視聴されて収入につながる場合も、ストックに近い働きをします。
フローの仕事も、知識と経験として蓄積される
私は大学で授業も担当しています。学生と向き合い、その時間に価値を届ける授業は、フロー型に近い仕事です。しかし、授業が終わって何も残らないわけではありません。教えるためには、まず自分が深く理解する必要があります。学生は8割で「優」、90点以上で「秀」が得られますが、教員は120%以上理解していなければなりません。
授業というフローの仕事を通じて、自分の中には知識と経験がストックされていきます。目の前の相手と向き合うからこそ、何に困っているのか、どんな説明なら伝わるのかが分かります。その蓄えを教材や動画にすれば、自分がその場にいなくても誰かに届けることができます。
長く役立つのは、普遍的な基本
動画の内容にも、時間がたつと見られにくくなるものと、長く見られ続けるものがあります。時事的な話題は、その時だからこそ関心を集めます。一方、物理の基本やQC検定の考え方は普遍的で、数年後にも学びたい人が現れます。収入の仕組みとは別に、内容がどれだけ長く役立つかが、ストックとしての価値を左右します。
仕事が終わった後に、何が残っているか
今行っている仕事は、終わった後に何が残っているでしょうか。作ったもの、自分の知識、人との信頼関係。その中には、後から誰かの役に立つものがきっとあるはずです。気づいていないだけかもしれません。
La quaLab では、半導体洗浄や静電気対策をはじめ、技術を品質向上につなげる研究、技術相談、実験などを行っています。企業の技術課題についてのご相談は、お気軽にお問い合わせください。
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