人材採用は技術より未来を語れ ―研究室配属の説明会から考える、技術系人材の集め方と育て方


技術の説明より、成長できる未来を伝える

人を集めるときに伝えるべきなのは、技術や事業内容の素晴らしさだけではありません。応募する人が本当に知りたいのは、「ここに入ったら自分はどう成長できるのか」「どんな未来が待っているのか」です。そして、良いことばかりでなく大変なことも正直に伝えるほうが、入社後のミスマッチは減っていくと考えています。

研究室配属の説明会で試したこと

大学では、3年生が4年生から所属する研究室を選ぶ「研究室配属」の説明会があります。各教員の持ち時間は5分ほどで、多くの先生方は研究内容を一生懸命説明されていました。

今回は少し違うアプローチをとりました。最初に、生成AIで作った40秒ほどの研究室紹介動画を見せ、「このAIを支えているものは何か」を学生に問いかけました。答えは、データセンター、半導体、そしてAIを動かす電力です。フィジカルAIが発展し、ロボットやさまざまな機械がAIで動く時代になれば、電気・電子技術の重要性はますます高まります。学生には、自分たちが学ぶ電気電子という分野に自信を持ってほしいと伝えました。

「成長できる。でも、しんどい」

研究室では半導体の洗浄やペロブスカイト太陽電池などの研究を行い、企業との共同研究も多く手がけています。ただ、説明会で伝えたかったのは研究の細かな内容ではなく、「この研究室に来てくれれば、みんな成長できる」ということでした。

同時に、「成長するのはしんどい」とも付け加えました。スポーツでも楽器でも、成長するにはある程度自分に負荷をかける必要があります。半導体や電子材料の研究は、思い通りにいかないことが多く、地味な実験をコツコツ繰り返し、時間もかかります。華やかに見えても、半導体は産業を支える縁の下の力持ちです。

企業の採用活動にも通じる考え方

企業も、自社の技術や事業内容を一生懸命説明します。それは会社の根幹であり、大切なことです。しかし応募する人は、自分の視点で「この会社で自分はどう成長できるか」を考えます。ここに、会社の視点とのズレが生じやすくなります。

たくさんの人に応募してもらうことと、自分たちに合った人材に来てもらうことは、必ずしも同じではありません。研究室も会社も、結局は人です。一人一人と丁寧に話し、相手の話もしっかり聞くことが大切だと考えています。

La quaLab では、半導体洗浄などの技術コンサルティングや、品質管理・技術教育を通じて、企業の技術向上のお手伝いをしています。お気軽にお問い合わせください。

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