
結論:1.5トンの肉の向こう側に、7トンの飼料がある
日本人の食事量の平均値をもとに、59年間で食べてきた量をざっと計算すると、**肉は約1.5トン、野菜は約6トン**になりました。さらに、その肉を作るための飼料を一つの目安で見積もると、**約7トン**になります。
一人の人間が59年間生きるだけでも、これだけの食べ物がかかっています。そして世界全体で見れば、食料の生産は農地、水、飼料、エネルギーを通じて、地球環境とつながっています。
なお、本記事は「肉を食べるのをやめよう」という主張ではありません。身近な食事の背景にあるものを、数字で見える化してみる試みです。
1960年代から大きく増えた肉の供給量
1960年代、日本人一人当たりの肉の供給量は年間10キロにも届かない程度でした。現在は年間30キログラムを大きく超えています。この食生活の変化も考慮しながら、59年間分を積み上げました。
| 項目 | 59年間の概算 |
|—|—|
| 肉(合計) | **約1.5トン** |
| 牛肉 | 約300kg |
| 豚肉 | 約650kg |
| 鶏肉 | 約550kg |
1頭・1羽から食べられる肉を、牛約200kg、豚約50kg、ニワトリ約1.5kgとすると、**牛約1〜2頭、豚約13頭、ニワトリ約370羽**に相当します。
※本人の食事記録ではなく、日本人の食事量の平均値からの計算です。
肉1kgあたりに必要な飼料から見積もる
家畜も、何かを食べて育っています。食べられる肉1kgを作るのに必要な飼料を一つの目安として、牛肉約9.5kg、豚肉約4.5kg、鶏肉約2kgとして計算しました。
| 畜種 | 肉の量 | 必要な飼料(概算) |
|—|—|—|
| 牛 | 約300kg | 約2.9トン |
| 豚 | 約650kg | 約2.9トン |
| ニワトリ | 約550kg | 約1.1トン |
| 合計 | 約1.5トン | **約7トン** |
牛は牧草も食べ、飼育方法によってもこの数字は変わります。あくまで目安ですが、食べた肉の量の数倍の飼料が背景にあることが分かります。
世界規模で見た食料生産と環境影響
現在、地球上には80億人を超える人々が暮らし、世界全体で年間3億トンを超える食肉が生産されています。世界中の人が同じ食生活をしているわけではありませんが、これだけの食料を生産するには、広い農地、水、飼料、そして莫大なエネルギーが必要です。
特に畜産では、飼料を作るための土地や水が必要になり、牛などの反芻動物からはメタンやCO2が出ます。食べるという小さな行動も、世界全体で考えると、土地利用、水資源、温室効果ガスとつながっています。
### 数字で見える化することの意味
スーパーで買う100グラムのお肉の向こう側には、動物がいて、その動物が食べた飼料があり、その飼料を作った農地や水があります。普段は意識しないつながりも、数字にすると見えてきます。
身近な疑問を数字で見える化していくと、普段は気づかないことが見えてくる。これは、ものづくりや品質向上の現場でデータを扱うときにも通じる考え方です。
La quaLabについて
La quaLabは、「最新技術を品質向上に」を合言葉に、技術やデータを活用しながら、ものづくりや品質向上に取り組んでいます。技術やデータの力を、皆さんの仕事や暮らしに役立てていきたいと考えています。La quaLabの活動に興味をお持ちの方は、ぜひ他の記事もご覧ください。
