
結論:定型的な仕事はAIへ、人間は答えのない問いへ
La quaLabの決算を自社で行ってみて感じたのは、ルールがある程度決まっている処理は、AIとソフトウェアでかなりできるようになってきたということです。一方で、個別の判断が必要な場面では、専門家の知識や経験が重要であることに変わりはありません。
そして、この変化は会計や士業に限らず、大学教員の仕事にも及ぶ可能性があります。そのとき重要になるのは、答えがまだないことを考え、手を動かし、学生と一緒に考えることではないか。本記事では、経営者と大学教員の両方の立場から、その考えを整理します。
設立5年目、8月31日の決算
La quaLabは2022年に設立し、今年で5年目になります。決算は8月末(8月31日)です。小さな会社にとっても、決算は毎年かなり手間のかかる仕事です。
税理士への依頼から、freeeによる自社処理へ
設立当初は、決算を税理士に依頼していました。専門家に任せられる安心感があり、分からないことも相談できます。ただ、小さな会社にとっては、毎月かかる固定費の負担も小さくありません。
現在は、クラウド会計ソフトのfreeeを使って、自社で会計処理を行っています。領収書は携帯で撮影してアップロードするだけで自動で処理され、銀行口座などとも連携でき、AIが取引内容から処理をサポートします。決算の時期には「次はこれを確認してください」「ここを入力してください」と順番に案内され、その指示に従って処理を進めると、決算や税務申告に必要な書類まで作成できます。
AIで変わるのは「ルールに従う部分」
これは、税理士が不要になるという単純な話ではありません。「この取引はどう処理するのが適切か」といった個別の判断には、税理士の知識や経験が重要です。
ただ、会計士、行政書士、司法書士、弁護士など、いわゆる士業の仕事にも、調べる作業や、決められたルールに従って書類を作る作業があります。そうした部分は、今後AIが担う範囲が広がっていくと考えられます。
大学教員の仕事も同じ構図にある
同じことは大学教員にも当てはまります。授業の内容を考える、教材やスライドを作る、説明して動画にする、学生の質問に答える、レポートをチェックする――これらをすべてAIができるようになったとしたら、教員の役割はどこにあるのでしょうか。
日々AIを使っていると、本当にそういう時代が来る可能性を感じます。むしろ、もう身近に来ているのかもしれません。単純に知識を伝えることだけであれば、AIだけでよいのかもしれません。
人間に残る仕事
では、何が残るのか。La quaLab代表で大学教員でもある清家善之は、次のような部分がむしろ重要になると考えています。
– 答えがまだないことを考えること
– 実際に手を動かして実験すること
– 学生と一緒に研究で失敗し、「なんでこうなったんだろう?」と考えること
– 学生が何に興味を持ち、これから何をやってみたいのかを一緒に考えること
まとめ
AIに仕事を奪われるのか、それとも面倒な仕事をAIに任せて、人間はもっと面白い仕事をするのか。自社の決算を通して、AIによって仕事が変わっていくことを身近に感じています。大学教員としても、これは他人事ではありません。仕事がこれまでと違ってくる可能性も含めて、これからの変化に向き合っていきたいと考えています。
※本記事は、La quaLabでの経験を紹介したものです。会計処理や税務の判断については、それぞれの状況に応じて税理士などの専門家にご確認ください。
—
La quaLabについて
La quaLab(ラクオラボ)は、プロフェッサーブローこと清家善之が経営する会社です。「最新技術を品質向上に」をテーマに、半導体や品質、研究開発、そしてAIなど、新しい技術を実際の仕事にどう生かしていくのかを考えています。
最新技術を品質向上に。
